中学生以上について

 中学受験終了後、受験の時に忙しくてなかなか落ち着いてできなかった国語の勉強をしっかりやりたい、またはやり直したいということで通っていただく生徒が多数います。中学生からの入室でも、しっかりと段階を踏んでいけば、書けるようになるし、読めるようになります。この期間に(小学生の時もそうですが)読書をしない、あるいは本にはまった経験がないと、悲しいかな、人生を変えたこの一冊に出会える可能性はほとんどなくなってしまいます。どうやらそのような子供は、どちらかというと理数系の得意な男の子に多く見られるようです。

 また、中学受験をせず、公立中学校に進学した場合、主には高校受験に向けての学習が本格的にスタートすることになります。しかし、主要5教科の中で一番後回しにされがちなのが国語です。数学や英語のようにやらないとすぐに点数に出てしまう教科と違い、国語はあまりやらなくてもなんとなく取れてしまう、それほどひどくならないという現象が生じ、気づくと本当に点数が取れなくなっているという場合も少なくありません。それは国語という教科の特性上、多少仕方のないところでもあります。

 例えば、読解問題に取り組んだ際、必ず1問か2問ぐらいある記述問題は、果たして生徒自身にその正誤の判断がつくでしょうか?また、完全に間違っている場合を除き、部分点が生じる場合、どこがどのように間違っているのか、あっているのか、それを生徒自身で把握し正確な部分点を割り出すことができるでしょうか。さらに中学生ともなると勉強に関して保護者のテコ入れを嫌い、手が離れがちです。そうするとますます国語が隅に追いやられます。

 国語専門部の役割は、指導者の下で、生徒が敬遠しがちな国語の学習にしっかりと向き合い、正誤の判断のつきにくい、直しもいい加減になりがちな記述問題や作文に、的確なアドバイスもらいながら、できるまでやり直し、書き直しをしていく機会をしっかりつくることです。

思春期の子供たちに必要な国語

 思春期に入って、子供達は、自分とは何かという切実な問題に直面していきます。これは出口のない迷路のようなものなのですが、初めてここで哲学というものがでてきます。誰にも答えの出せない、自分で探していくしかない問いを哲学という観点から見ていくことです。哲学と国語と、一体何の関係があるのかという感じがあるかもしれませんが、言葉という点で両者はとても密接です。考えること、これは哲学をしていく第一歩であり、必要条件でもあります。人間の頭を納得させるためには、しっかりとした説明が必要です。哲学という少しとっつきにくい学問は、そのような訓練をするのに最適です。言葉を尽くして説明する、もしくは理解する。そのような作業を通して、この時期の子供達は少しずつ抽象的な思考に慣れていきます。

 しかし、考えてばかりで頭でっかちになってもいけません。本当はどんな年齢においてもこれが一番大事かと思いますが、「読書」と「経験」です。この時期に出会った本は、その人においての一生のバイブルになりうる可能性があります。また、この年代に体験、経験したことは後の人生に大きくつながっていきます。両者は人生を大きく広げてくれるはずです。

 中学1年生

◎学習目標

  1. 本の多読

  2. 論説文、物語文の読解

  3. 学年相当の漢字、文法などの知識分野の習得

 

 まだまだ小学生の面影が残る時期ですが、この1年はとても重要です。自我を形成し始めているこの時期に、様々な文章や本に触れておくことが、のちに本格的に自己と相対する時の大きな原動力となってくれます。今までは表面的な理解でもよかった読解も、この時期から少しずつ主題考察をしていくなど、徐々にメタ認知力を上げていきます。

 中学2年生

  1. 本の多読

  2. 論説文・物語文の読解・新聞社説のまとめ

  3. 意見文・小論文の導入

  4. 古典・漢文の素読・暗誦・簡単な読解

  5. 学年相当の漢字学習

 

 教育学的には、9歳、12歳、14歳が一つの大きな節目と言われ、14歳のこの時期からは成人期への道を歩み始めます。それは、子供たちが、親や大人たちの庇護の下での限定された自由の中を生きていた今までの自分から、独立独行や自立心を持った自分へと脱皮しようとする時期です。同時に、子供たちは“知性”というものに“目覚め”始めます。したがって、幼い時から発達段階に応じた適切な教育がなされていたら、ここでそれが結実されたものになっていくでしょう。本格的な“思考”の段階に入ったこの時期からは、体系的な概念が少しずつ身についていくように、ジャンルにとらわれない幅広い読書と、そのような読解をしていくことが肝要だと考えています。また、この時期から、借り物ではなく本当の意味で、自分の意見・主義・主張というものを持ち始め、世界と自分とを結びつける段階に入ります。意見文や簡単な小論文などはこの時期から導入していくことが非常に効果的です。

 中学3年生

学習目標

  1. 本の多読

  2. 様々なジャンルの文章のテーマ読解

  3. 新聞社説のまとめ、意見文、小論文の指導

  4. 古典・漢文の指導

  5. 学年相当の漢字学習

  6. 入試に向けての実践的演習

 高校受験を控えている生徒は、一年後の入試をふまえた実践的な演習も必要になってきます。読解は前学年から引き続き、さらにそれを発展させていく段階に入ります。また、今までは古典漢文も慣れ親しんでいればいいという段階でしたが、徐々に文法的なことも含め、それらを読み深めていくという段階に入っていきます。夏期講習以降は、実践的な演習を多く増やし、実際の入試で実力が発揮できるよう指導していきます。